eX-MEN 第2話 「戦友」
敵を倒した俺は腹が減った。
「近くにマックがあるな」
マックに入り、ハンバーガーを注文し、席に座る。
隣には女子高生2人組がいた。
「ちょっと、まじでやばくない?」
「ほんとそれな。eX-MANとかキモすぎでしょ」
「そもそもeX-MANの『eX』ってなんだよなー」
うるせえ。
excrementの『eX』だ。
おれはドリンクの紙コップを握りつぶしそうになるのを何とか堪えた。
「そんなことよりタピオカ飲みに行かないー?」
「いいね!行こ行こ!」
女子高生は立ち去った。
何がタピオカだ。あんなの鹿のうんこと何が違う。
怒りに任せてポテトを一気食いしている所に彼は来た。
「よう牛乳飲みたい。そろそろ行こうか」
俺に声をかけてきた男の名前は大森糞男。俺の親友であり、戦友である。
名前の通り、彼もeX-MANだ。
「そうだな。そろそろ時間だ。」
俺はコーラを喉に流し込み、立ち上がった。
そう。今日俺が外出している理由は、糞男と共にあるミッションを遂行するためだ。
それはある男のSPを務めることだ。
店を出て2人で歩き出す。
「おい牛乳飲みたい。手にアザができてるな?もしかして、『使った』のか?」
「ああ、敵襲にあったんだから仕方ないだろ。」
「でもお前、SPの任務前に体力消耗して大丈夫なのか?」
「敵と言っても雑魚だったからだいじょーぶ」
そうこうしているうちにリムジンの前まで来た。
扉が開く。
「お疲れさん、2人とも。」
リムジンに乗っているのは運転手、そして大物政治家のミスターWだ。
「お疲れ様です。ミスターW」
1時間後、ミスターWはテレビのスタジオに、そして牛乳飲みたいと糞男は裏方にいた。
アナウンサーがミスターWに問いかける。
「ミスターWはeX-MEN擁護派なんですよね?」
「仰る通りです。彼らはたしかに汚いとは思いますが、同時に大きなポテンシャルを秘めています。それに・・・」
裏方にいる牛乳飲みたいと糞男はその様子を見守る。
「政治家の中に擁護派がいるのは嬉しいよな。」
「ああ、こうして擁護派が増えてくれるといいな。」
「わり、ちょっとトイレ行ってくるわ。」
糞男はトイレへ向かった。
「ふう。トイレに来ると、いやでもこの『能力』が発動しちまうな。。」
糞男の能力は「読便術」だ。
うんこの匂いを嗅ぐと、排泄者がそのうんこを出している時に考えていたことが分かるのだ。
糞男がトイレに入ると、うんこの残り香が漂ってきた。
「さっきすれ違った人のうんこかな・・・、なんだこれは!?」
(あいつを殺せばeX-MAN擁護派がまた1人消える・・・ヒヒヒヒ)
「これヤバいな、ミスターWが危ない!」
糞男はスタジオへ走り出した。