eX-MEN 第3話 「敵対組織」
「まずい!ミスターWが!」
糞男はスタジオに向かって走り出した。
次の瞬間、悲鳴とともに爆発音が聞こえた。
牛乳飲みたいは爆発の瞬間をその目で捉えた。
「おい、嘘だろ・・・!」
裏方で拳銃を構えた男が倒れている。
爆発は彼を狙ったものだったのか。
「キャー!!」
アナウンサーが悲鳴をあげる。
隣ではミスターWが血を流して倒れている。
「ミスターW!!」
糞男が大声で叫んでいる。
一体何が起こったんだ・・・!?
翌日、俺達は再びテレビ局に来ていた。
ミスターWは死んだ。拳銃を持った謎の男も。
警察の人間が死因を説明しに来た。
ミスターWは銃殺されたようだ。謎の男が殺した。その男は直後に爆死した。爆発の原因は分からないという。
「君たちに伝えたいことがある」
同席していたテレビ局の責任者が立ち上がった。
「我々はeX-MAN擁護派をやめる。」
「なんだって!?」
糞男が立ち上がる。
「どういうことだよ!?」
「我々の局はeX-MAN擁護派の立場を貫いてきた。しかしこれを続けると私たちの命も危ないかもしれない・・・」
「そうか、じゃあな!根性無し共が!」
糞男はドアを蹴って開けた。
「おい、待てよ!」
牛乳飲みたいがそれを追いかける。
「俺達これからどうするつもりだよ!?」
「さあな、でもここは俺たちのいる場所じゃねー」
「最後に一つだけ伝えておく。」
責任者が徐ろに口を開いた。
「拳銃を持っていた彼に関してだが、背中に『BRIT』という刺青が入っていた。」
「BRIT・・・?意味わかんねえ!」
「そうか、君たちなら知っているかと思ったが。」
2人はテレビ局を後にした。
その様子を眺める美女が1人。
「ふーん。あの子達これからどうするんだろう?」
eX-MEN 第2話 「戦友」
敵を倒した俺は腹が減った。
「近くにマックがあるな」
マックに入り、ハンバーガーを注文し、席に座る。
隣には女子高生2人組がいた。
「ちょっと、まじでやばくない?」
「ほんとそれな。eX-MANとかキモすぎでしょ」
「そもそもeX-MANの『eX』ってなんだよなー」
うるせえ。
excrementの『eX』だ。
おれはドリンクの紙コップを握りつぶしそうになるのを何とか堪えた。
「そんなことよりタピオカ飲みに行かないー?」
「いいね!行こ行こ!」
女子高生は立ち去った。
何がタピオカだ。あんなの鹿のうんこと何が違う。
怒りに任せてポテトを一気食いしている所に彼は来た。
「よう牛乳飲みたい。そろそろ行こうか」
俺に声をかけてきた男の名前は大森糞男。俺の親友であり、戦友である。
名前の通り、彼もeX-MANだ。
「そうだな。そろそろ時間だ。」
俺はコーラを喉に流し込み、立ち上がった。
そう。今日俺が外出している理由は、糞男と共にあるミッションを遂行するためだ。
それはある男のSPを務めることだ。
店を出て2人で歩き出す。
「おい牛乳飲みたい。手にアザができてるな?もしかして、『使った』のか?」
「ああ、敵襲にあったんだから仕方ないだろ。」
「でもお前、SPの任務前に体力消耗して大丈夫なのか?」
「敵と言っても雑魚だったからだいじょーぶ」
そうこうしているうちにリムジンの前まで来た。
扉が開く。
「お疲れさん、2人とも。」
リムジンに乗っているのは運転手、そして大物政治家のミスターWだ。
「お疲れ様です。ミスターW」
1時間後、ミスターWはテレビのスタジオに、そして牛乳飲みたいと糞男は裏方にいた。
アナウンサーがミスターWに問いかける。
「ミスターWはeX-MEN擁護派なんですよね?」
「仰る通りです。彼らはたしかに汚いとは思いますが、同時に大きなポテンシャルを秘めています。それに・・・」
裏方にいる牛乳飲みたいと糞男はその様子を見守る。
「政治家の中に擁護派がいるのは嬉しいよな。」
「ああ、こうして擁護派が増えてくれるといいな。」
「わり、ちょっとトイレ行ってくるわ。」
糞男はトイレへ向かった。
「ふう。トイレに来ると、いやでもこの『能力』が発動しちまうな。。」
糞男の能力は「読便術」だ。
うんこの匂いを嗅ぐと、排泄者がそのうんこを出している時に考えていたことが分かるのだ。
糞男がトイレに入ると、うんこの残り香が漂ってきた。
「さっきすれ違った人のうんこかな・・・、なんだこれは!?」
(あいつを殺せばeX-MAN擁護派がまた1人消える・・・ヒヒヒヒ)
「これヤバいな、ミスターWが危ない!」
糞男はスタジオへ走り出した。
eX-MEN 第1話「選ばれし者」
おれは牛乳飲みたい。ハタチの大学生だ。
おれは今、訳あって悪の組織に追われている。おれは至って普通の人間なのに!
スポーツカーを相手に脚では勝てない。
なら裏路地に逃げ込むか。。。
裏路地に逃げ込み、牛乳パックを鞄から取り出す。その賞味期限は三日前。
おれはそれを一気に飲み干した。
体が熱くなるのを感じる。
「おい、居たぞ!こっちだ!!」
見つかったか、でもお前らはもう手遅れだ。
おれは徐ろにズボン、そしてパンツを下ろした。そしてうんこ座りになる。
(そう、俺はただの普通の人間。。)
(うんこをするまではなっ・・・!!)
俺は腹を下した。
「まずいぞ、撃て!」
奴らは拳銃を俺に向けてきた。しかしもう手遅れ。
引き金を引き終わる前に奴らは全員みぞうちを抑えて倒れた。
「貴様らの動体視力では、おれのボディパンチを見ることさえできなかっただろうな。。!」
おれは携帯ウォシュレットを取り出し、ケツを洗った。
そして何事も無かったかのようにズボンを穿いて裏路地をあとにする。
倒れた連中のひとりが掠れた声で言った。
「やべえ、、あれが『スープーマン』の力か・・・」
「おれは牛乳飲みたいだ。『スープーマン』だなんてうんこくせえ名前じゃねえ」
おれは「余計な」一言を言った連中のひとりの腹を踏んづけてやった。
「ぐはっ・・・!」
おそらく彼は息絶えた。
「やれやれ、最近は刺客が多いな。安心して外も歩けねえ。まあそれがおれの『運命』なのかもな。。。フッ」
そう、おれはうんこをすると身体能力が極めて上昇する。
いわゆるeX-MANだ・・・!!
続く
日本語に革命を起こそうと思う
お久しぶりです。牛乳のみたいです。
昨日、都内の電車に揺られていた私はスマホで「地面」という単語を打ち込もうとした。しかし打ち込むのに時間を要した。
なぜなら、私は「ぢめん」と入力したからだ。
「地面」の正しい読み方は「じめん」というらしい。これはポケモンを思い出せば一目瞭然だ。
しかし、「地」という漢字を単体で読むと「ち」である。このエビデンスを元に私は「ぢめん」と入力したのだ。
私は何一つ間違ってはいない。極めてロジカルなロジックを用いた。「地面」は「ちにてんてん」であるはずだ。そうでなければ合理的ではない__。
間違っているのは日本語の方だ。「地面」が「しにてんてん」な訳がない。
私は間違った言葉をそうと知りながら使い続けるようなことはしたくない。今日より、私は「地面」を「ぢめん」と書こうと思う。
そしてゆくゆくは「地面」を「ぢめん」と書く勢力が日本のマジョリティとなり、「じめん」と書く連中を一人残らず捕らえ、正しく「教育」してやろうと思う。
「日本語・地面はちにてんてん派」は今ここに誕生し、ものの数年、日本を席巻するのだ・・・!
ハタチの冬、新たな性癖に目覚めた
明けましておめでとうございます。
牛乳飲みたいです。
突然ですが、成人を迎えた当方、新たな性癖に目覚めてしまいました。
それについて話そう。
あれは昨年の師走のことだった。
街角ではクリスマスソングが流れ、世間は浮き足立っていた。
かく言う私はというと、その世間の風潮に反抗できずにいた。我が家では私の歌うクリスマスソングが絶えなかった。
ある日、私は風呂に入るために脱衣所にいた。私はウィンターワンダーランドを口ずさんでいた。
と言っても歌詞はほとんど覚えておらず、サビの最後の「walking in a winter wonder land」以外は全て鼻歌だったが。
とにかく私は上機嫌で鼻歌を歌いながら服を脱いでいた。「ふふふふーん、ふふふふーん」と言いながらにやけているパンイチの青年は日本全国を探し回っても私を含めて数人しかいないだろう。
そしてパンツも脱ごうと腰に手を当てた時、私は奴の気配を感じ取った。
そう。便意だ。
大腸は私の脳に直接語りかけてきた。「うんこをしなくていいのか?」と。
それは私を惑わせるのに充分であった。
読者の多くにとってそれは既知の事実であろうが、私は無類のきれい好きだ。
毎日一度は顔を洗うしうんこをした後は手を洗う。もちろんちゃんとケツも拭く。
そんな綺麗好きの私が風呂上がりにうんこをしてしまったら悔しいだろう。風呂に入る前にうんこをすればその後にシャワーでお尻をキレイキレイできたのに、と。
そんな未来を予知した私は身体の中にある便の全てを出し切ろうと決意したのだ。
その時私はパンイチであったが、うんこをするためにわざわざ服を着直す必要も無い。私はパンイチのままトイレに向かったのだ。
ところがどっこい。
我が家のトイレは換気のために年中窓を開けてあるのだ。たとえ冬であっても。
12月の外気は氷点下をかろうじて上回る程度。そこは紛れもないウィンターワンダーランド。凍てつくトイレに私はパンイチで挑んだのだ。
トイレの扉を開けた瞬間、肌を刺すような冷気が正面から襲いかかってくる。
このままでは死んでしまう。私は本能で開きかけた扉を再び閉めた。
しかし便意の勢いはとどまるところを知らない。私はうんこを漏らすか、凍死するかの二択を迫られた。言わずもがな、私の選択は後者であったが。
息を止めてトイレに入った。それはトイレが臭いからではなく、冷気を鼻から吸うと体内でショック反応が起こる恐れがあるからだ。
便座に腰掛けた時、私の全身にはおびただしい量の鳥肌が浮かび上がっていた。もしあの時家族が私の姿を見かけていたら鳥と勘違いしていたであろう。
そして私は排泄を済ませた。
自分自身のワンダーをトイレという名のワンダーランドに流してきたのだ。
用をすませると(ダブルミーニング)、私は風呂へと走った。そして長いこと私の最後の砦となっていたパンツを脱ぎ捨て、浴槽にダイブした。
あの時の気持ち良さはそれはもう言葉にならないものでした。
鳥肌にお湯が染み込んでいくような感覚。
あのかゆいような痛いような気持ちよさ。
これがクセになるんです。
そう、私が目覚めた新たな性癖とは、「限界まで体を冷やしてから風呂に入る」ことです。
幸運なことに私の排便ペースはちょうど24時間に一回であるから、いつも風呂に入るタイミングで便意に襲われる。いや、むしろ脱衣所で服を脱ぐことで便意が沸き立つのかもしれない。排泄版パブロフの犬というわけか。
とにかくこの冬、私はトイレで排泄しながら体を冷やす→風呂に入る、という黄金ルーティンにハマりにはまっている。
しかし、これを続けて良いのかという疑問もある。これは体に悪いのではないか。ある日本当にショック死してしまうのではないか。鳥肌が立ちすぎて、本当に鳥になってしまうのではないか。。。
まあもし本当に鳥になってしまっても、「立つ鳥跡を濁さず」というようにうんこを漏らすことだけは避けたいですね。
ウマァイ!
「師走」に惑わされるな
人間とは時に愚かな生き物である。
私は今朝その最たる例を見た。
私は毎朝シャワーを浴びてから学校へ向かう。たとえ冬であってもだ。
主な理由はもちろんスッキリしたいからではあるが、そこには副産物とも言える利益がある。
私は今朝シャワーを浴びようと全裸で浴室に入った時、「意外と寒くないな」と感じた。
そう。今朝は12月、師走としては大した冷え込みではなかった。
実際のところ今日(12月4日)の渋谷区の最低気温は9.4℃であった。
去年の同じ日の最低気温が4.6℃であることを踏まえれば確かに今朝は寒くなかったと言える。
自らの身をもって今朝は大して寒くないことを確認した私は秋物のコートを羽織り、大学へ向かった。
しかし。
電車に乗るとどうだろう。
周りの人々は冬物のコートにマフラーを合わせているではないか。
JKはいつでも暖かめの服装を選びたがるものだから百歩譲って許すとして、おっさん。お前らだ。
汗ばんでるんじゃねえよ
きっとこのおっさん等は「あぁ、寒ぅい❤」などと言い布団から出ようとせず、今朝の気温を十分に把握しないまま「師走だから寒いだろう😎」という浅はかな考えの元、冬向けの出勤の支度をし、更にはいつもの電車に間に合わせるために駅までダッシュしたのだろう。
私が隣のおっさんの異変を察知した時、全ては手遅れになっていた。
おっさんは頭皮及び顔面から汗を噴出させ、零れ落ちる汗は首元のマフラーに吸収されて行った。
「・・・えせ。」
私の口は勝手に動き始めていた。
オッサンがこちらを訝しげに向く。
「返せ・・・。」
「どうした?」
おっさんは汗を振りまきながら尋ねた。
「俺の穏やかな朝を返せ!!」
私はおっさんの左頬にフックを食らわしてやった。
おっさんの汗が飛び散る
「やったなこの野郎!」
おっさんは俺の腕を掴もうとするがあまりもの手汗で滑って掴めない。
そのスキをついて今度はボディに一発見舞った。
「そんなに汗をかいてるから臭えんだよ!暑苦しくって反吐が出るわ!」
おっさんは車内にうずくまった。
周りがざわめく。
そんなことも他所にして、俺は話を続けた。
「師走だから厚着をすればいいと思ったのか??だとしたらお前は現代社会のパブロフの犬だ。」
おっさんは何かに気づいた。先程まで失っていた瞳の輝きを取り戻したようにも見えた。
「俺・・・、大切なことを見落としていたよ・・・。」
おっさんはうずくまったまま話し始めた。
「若い頃は気温に合わせて服を選んでいたよ・・・。いつからこうなっちまったんだ・・・!」
電車は次の駅に到着しようとしていた。
私は強ばった顔を優しくしてこう言った。
「なぁに、まだ間に合うさ。人生を変えるのに遅すぎることなんてない。それよりも、過去の過ちに気づけたことを喜ぼうぜ?」
おっさんは今度は決意した表情になった。
「おれ、今日会社を辞める!昔の夢だった起業をしてやる!!」
電車は完全に止まり、ドアが開く、外から3名ほどの警官が乗り込んできた。
俺は状況を察しておっさんに言葉を伝えた。
「そうか・・・、応援してるぜ。」
警官が俺の腕を掴む。
俺は無抵抗だ。だって人を殴ったのだから。
俺は3人の警官に囲まれて電車を降りようとした。
後ろからおっさんの声が聞こえた。
「あのっ、お名前は・・・!?」
俺は深呼吸をして、こう答えた。
「飲みたい。牛乳飲みたいだ。」
「牛乳・・・飲みたいさん・・・。また会えるといいですね!」
「あぁ、そうだな・・・。」
俺が電車から引きずり降ろされると同時にドアは閉まり、電車は次の行き先を求めて旅立った。
警官に囲まれながら、走り去る電車と鮮やかな青空を見て俺はこう思った。
「今日も素敵な朝だ。。。」
ことりが二匹、空の向こうへ飛んで行った。